全期間固定金利型の代表格のフラット35が、10月申込受付分から変わる点が大きく2つあります。
「申込受付分」というのは、住宅ローンの「事前審査」の承認を得たあと「融資申込み」をおこないますが、その書類が受付けられた日です。融資申込み後、本審査が承認され、融資が実行されますが、その「融資実行日」ではありませんのでご注意を。
ひとつめは、フラット35の団信が変わります。団信とは、団体信用生命保険の略で、住宅ローン返済中に借主が主に亡くなった場合に、保険金をローンの残高に充当し、ローンの返済をなくすための保険です。
民間銀行は、団信の加入は必須で、保険料は金利に上乗せされています。フラット35の団信は任意加入で、保険料の支払い(年払い)は毎月の住宅ローンの返済額に含めることができませんでした。
この10月申込みから、民間銀行と同様、毎月のローン返済額に団信保険料を含めることができ、住宅ローンの金利も団信込みの金利になります。
メリットは、総支払額が少なくなりそうです。以下表参照
ローンの総支払額 | 団信総支払額 | 総支払額 | |
現在 | 約3,628万円 | 約204万円 | 約3,832万円 |
新制度 | 約3,797万円 | 不要 | 約3,797万円 |
試算条件)借入額3,000万円、借入期間35年、元利均等返済、借入金利(現在:年1,12%、新制度:年1.40%)
それから団信保険料の支払いが年に1回で、住宅ローンと別払いのため、支払い漏れで保険が失効する恐れがありましたが、それがなくなります。
上記以外に、保障内容で身体障害になった場合も保障の対象となります。
ふたつめは、フラット35Sの金利引き下げ幅が減ることです。
フラット35Sとは、省エネルギー性・耐震性等、質の高い住宅を取得する場合に、住宅ローン金利が一定期間引き下げられる制度です。
Aプランは当初10年間、Bプランは当初5年間、年0.3%、金利が安くなります。
これが10月申込み分から、A、Bプランとも年0.25%と引き下げ幅が減ります。
フラット35の申込みをまさに控えている方は、団信の変更は10月申込みに、フラット35Sの変更は9月申込みに、メリットがありますので、判断材料にして下さい。