住宅販売担当者から次のように購入をすすめられることがあるでしょう。
「現在の家賃並みの返済額で買えますよ!」
「年収の25%以内であれば借りれますよ!」
「頭金が無くても大丈夫」
「低金利の今はチャンス!」
売り手からの情報は住宅という大きな買い物をしてもらうことが優先されるので、みなさんにとってマイナスな情報はなかなか入ってきません。
マイホームという人生最大の買い物を、約30年という長い期間をかけて返済する住宅ローン。
返せなくなったときに、金融機関・住宅販売業者が保証してくれるわけではありません。
住宅ローンは、借りられる額ではなく安心して返せる額であることが大切です。
安心して返すために大事なことは、総返済額を抑えることです。
そのために押さえておきたい3つのポイントを取り上げます。
1、借入額
借入額は少ない方が当然返済額は少なくなります。現在物件価格の100%借入が可能ですが、自己資金(頭金)なしだと、その分借入額が増えますので返済利息も増えますし、金利が上がる場合もあります。
頭金がない方は、物件を見直すか自己資金を物件価格の約3割(頭金1~2割、諸費用1割)準備しましょう。
2、返済期間
返済期間は長くするほど毎月の返済額は少なくなりますが、利息は増えます。毎月の返済額を抑えるため返済期間を65歳を超えて設定するのは注意が必要です。返済に退職金をあてたり、65歳以降も返済するのは老後の生活に支障をきたしますす。
定年・老後資金等を考慮し、返済期間を設定しましょう。
3、金利
借入額に対して金利が低い方が当然利息が少なくなりますので返済額は少なくなります。実際、返済額を抑えるために低金利型ローン(変動金利・短期固定金利)を選択されるケースが多いのが実状です。これは、長期に渡るわが国の景気低迷のため低金利が続いているためです。今後はアベノミクスでインフレ2%目標が掲げられているので金利上昇は避けられないでしょう。
変動金利・短期固定金利ローンは、金利上昇の際は利息が増えますので返済額が増えてしまい家計を圧迫します。そのリスクをとれる方、資金に余裕のある方以外はおすすめできません。
金利以外に総返済額を決める項目に諸費用があります。それらには融資(販売)手数料・保証料・団体生命生命保険料他があり、金融機関によって異なるのが実状です。
金利だけでなく諸費用を含めた総返済額で比べましょう。